東北復興応援ワークショップ ~三陸地域~

話題提供1「自然共生的な持続可能社会への転換を目指して」
内藤 正明 京都大学名誉教授

内藤正明 京都大学名誉教授写真

現在は滋賀県にある琵琶湖環境科学研究センターのセンター長を務めている。この研究センターは地方のものとしては相当立派なもので、自分で言うのもなんだが、来られた誰もが驚かれる。なぜかというと、琵琶湖の水は、京都そして大阪といった下流域約1400万人の飲み水を供給しており、関西の安全を守る役割を担っている。昔は琵琶湖以外にも水源は色々あったはずだが、現在は琵琶湖が主な供給源となっている。

現在、我々がマスコミに注目されていることの一つに、福島原発のような事故が福井原発に起きた場合どうなるかということの分析結果がある。私どもは福井原発が事故を起こした際のありとあらゆる状況を予測できる仕組みを構築しており、その予測技術では日本でもトップクラスだと自負している。では、実際に福井原発に事故が起こってしまった場合、琵琶湖に影響が及ぶのか及ばないのかというと、結論は間違いなく影響を及ぼす。状況によっては、飲み水として使えなくなってしまう可能性が高い。ということでここ数日関西は、その危機意識が最高潮になっている。

いま世界が直面している課題

かなり前から、私は持続可能な社会とは何なのかについて研究調査を行っているが、今日の私のタイトルには「自然共生的な」という形容詞をつけている。今日は特にこの部分についてもお話したいポイントだと思っている。

 >>東北復興応援ワークショップ第一回全容(PDF/941KB)は、こちら


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