東北復興応援ワークショップ ~三陸地域~

話題提供2「被災地カーシェアリング報告」
吉澤 武彦 一般社団法人日本カーシェアリング協会

吉澤 武彦 一般社団法人日本カーシェアリング協会

こうやって皆さんの前で話をするような人間ではないので緊張している。今日は震災以降、やってきたことを紹介させていただく。

私は車の運転が苦手で、車とは縁のない人生を送ろうとしていた。もちろんカーシェアリングという言葉も知らなかったが、あることがきっかけで、こういったことをさせて頂いている。現在は、石巻で50数台のカーシェアリングが実現している。今日は、スタッフを連れて2台で会場に来たのだが、それは今日泊まる一ノ関にカーシェアリング用の車を置きに行くためである。一ノ関では、これでカーシェアリングが3台目となる。

「やってみたらどうや」。神戸の震災の時に7年間支援をしていた方が知り合いにいる。彼に呼ばれて、神戸の震災の時の経験をもとにカーシェアリングをしてみたらどうか、と進められ、引き受けたところから私たちの活動は始まった。

2011年4月にアースデーが東京で行われた時に、カーシェアリングの相談を仲間にした。そして4月20日に東京でカーシェアリング協会の活動が始まった。

まずは何をするにも足となる車が必要だと思い、近所の上場企業を巡り営業車をもらうところから始めた。中々、車というものは「ください」と言ってくれるものではない。しかし、そういった動きを粘り強くしていると、逆に声をかけてくれる人がでてきた。ある時、タカラ物流の社長さんに呼ばれ、話しをする機会をいただいた。その時、社長さんの理解を得て、車を手に入れることができた。4月末から探し始めて、5月の終わりころにやっと1台目を手に入れることができた。また、そういう活動をしているときに、知人が中古車販売のガリバーを紹介してくれた。そこへカーシェアリング協会の活動を説明したところ、まだ実績もない人間に協力してくれるとの約束を頂くことができた。

6月の半ばに提供先を探しに石巻にたどりついた。まず、提供先である仮設住宅の状況を把握しようと思い、役場に行ったり現場に入ったりしたところ、自治会ができるような状態でないことが分かった。そこで、もっと色々な人と会話していくことで何か分かってくるだろうと、色々な仮設を回りアンケートを配り、様々な人と出会い意見を頂いた。

その内、万石浦公園で良い出会いがあり、そこでカーシェアリングをやってみようとなった。車を手に入れて、提供先が決まった。その時点で、やっとカーシェアリングについて勉強を始めた。カーシェアリングについてはオリックスの部長さんを始め、様々な人が丁寧に教えてくださった。ようやく私の中でもイメージが出来て、7月に法人化の手続きをとった。

 >>東北復興応援ワークショップ第三回全容(PDF/641KB)は、こちら


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