東北復興応援ワークショップ ~仙台~

話題提供1「エネルギーと食の『国産』化で内需と雇用を作る」
加藤 三郎 環境文明21共同代表

加藤 三郎 環境文明21共同代表

3.11前の日本のエネルギー構造は6割少々が化石燃料で、再生エネといわれるものでも大部分が昔ながらの大規模なダムによる水力発電だった。いわゆるソーラー、風力といった再生エネらしいものは、わずか1%程度しかなかった。

再生エネは全体で10%、原子力が26%、これが日本のエネルギー構造だった。もしこれを今、言われているように原子力を仮にゼロにすると、その分を省エネで置き換えていくとどうなるか。簡単に言うと2、3割の省エネを進めていくことになる。ただし、今すぐというわけでなく2030年、今から約20年をかけて2、3割の省エネをすることになる。

これに対して、様々な議論があるが、皆さんに留意してほしいのは2030年には人口規模が現在とはずいぶん違ってきているということ。人口問題研究所の中位の推計によると、2030年の段階で総人口が1割減っているという結果が出ている。そして高齢化も進んでいるため、そんなにエネルギーを使わなくても良い状況になっている。2割、3割の省エネといっても人口減少によって、すでに1割は減っているということになる。残りの1、2割は、自動車を電気自動車やハイブリッド車に変えたり、照明をLEDにしたりといったことで省エネできるので、現状から見て2030年に2、3割の省エネはそんなに難しい話ではない、むしろモデスト過ぎるくらいのことだと思う。

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