東北復興応援ワークショップ ~仙台~

話題提供3「アイデアから機会へ」
高木 栄 ムーン・ライズ・パートナー 代表

高木 栄 ムーン・ライズ・パートナー 代表

私は大学を出てシンクタンクに入って大企業のコンサル業務を行っていた。その後その企業を辞めてから、大学の先生とベンチャーを行ったが、失敗して大変な思いをした。また友人の会社に勤めてそこでの事業を大手に売却するということも行ってきた。その後、東工大においてベンチャーを立ち上げる企画を5年半ほど行って、技術や人を評価して作り上げていくようなことを行ってきた。

現在は盛岡に住んでいて、ムーン・ライズ・パートナー代表として起業支援をしたり、研究など自由に行っている。とにかく若い人たちの働く場を何とかしたいという思いでいる。今日はアイデアから機会へということをテーマに幅を広げてお話ししたい。

この20年間、日本はゼロ成長で、大企業でも大きな人員削減がニュースで取り上げられたり、若い人の就職難が問題になっている。この間、色々な対策が取られている。92年から多い時には年間20兆円を越えるような時もあり、トータルで見ると100兆円を越えている。支出先は主に公共事業、そして金融などに充てられているが、これだけでなく新たな対応が必要だということで、事業機会創出策や規制緩和、技術振興にお金が使われてきている。しかし、現状をみれば浮上していく兆しはみえずに、どうすれば浮上するかもわからずにいる状況である。

時間の都合から詳細は省くが、原因を一言でいえば時代が変わったということ。工業製品などの値段が大きく下がってくる時代になったこと。何故下がったかというと、こういうものが満ち足りた時代になったということだと思う。もうひとつは、グローバル競争が激しくなってきており、従来の延長線上で利益を上げるのは困難になってきている。したがって、新しい技術開発をある程度のリスクを負って進めなければいけない時代になってきている。

農業でもサービス関係でも、高いクオリティーを発揮することが出来るのは日本人の優れたところである。農産物やサービスは近隣国の成長によりある意味チャンスになっている時代だと思う。なぜこのような話をするかというと、皆さんの資料を拝見して、コストや収支などの計算などをされていることは分かったが、どういう人に対して売っていくのかというようなお客さんとの結びつきをより考えてビジネスに着想する必要があるのではないかと思い、このような話をさせていただいた。

 >>東北復興応援ワークショップ第四回全容(PDF/3,369KB)は、こちら


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