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  • 平成29年度(2017年度)「トランプ政権の「パリ協定」の離脱に抗議する」

トランプ政権の「パリ協定」の離脱に抗議する

1.本日(6月2日)、日本時間の早朝、トランプ米国大統領は、「パリ協定」から離脱することを表明した。
人類社会が過去1世紀余の時間をかけて、CO2などの温室効果ガスによる気候変動問題に取り組み、IPCCの設立、気候変動枠組み条約の締結、京都議定書の実施など、一歩一歩取り組みを続け、一昨年12月に、ついに辿りついた歴史的な「パリ協定」を、「アメリカ第一」の名の下、国内の雇用や経済的損失などを理由に、葬り去ろうとすることは、極めて遺憾である。

2.これまで、米国の科学者、専門家、NGO等は、20世紀後半から顕著になってきた地球温暖化に伴う気候変動問題に対して、極めて大きな貢献をしてきた。
しかし、2001年ブッシュ政権による京都議定書離脱が引き起こした対策の停滞と今回のパリ協定からの離脱は、現世代はもとより将来世代に計り知れない影響を与えるものであり、その責任は重大である。

3.私たちは、アメリカが人類社会を力強くけん引してきた輝かしい歴史は、今回のトランプ政権の無責任で愚かな決定により、少なくとも一時的に終焉を迎えたと考える。

4.私たち環境文明21は、アメリカが離脱しても、持続可能な世界の構築を願い次世代のために活動を続ける、世界中の科学者、NGO、企業、政治家とともに、パリ協定の迅速な実施のために、持てる力を総動員し、今後も引き続き、活動を続けることを、改めて宣言する。

2017年6月2日
認定NPO法人環境文明21共同代表
加藤三郎、藤村コノヱ


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