日本人が正月や盆に、出身地の故郷に親族や友人をたずね、墓参りをする習慣が今でも残っているように、日本には先祖を敬う心が根付いています。また、宮大工の技など、マニュアルによらない口伝えの伝統など、先人の知恵を大切にしてきました。先祖からいただいた命や知恵を、次の世代にまでつないでいこうとする心は、人と社会の持続可能性を高める知恵として息づいています。
先人が築いてくれた都市基盤を活かす「コンパクトシティ」静岡
静岡市は、南は駿河湾、北は赤石山脈、東は有度山、西は安部川に囲まれ、地理的に広げることが難しい地域にあります。江戸幕府の始祖・徳川家康はこうした自然条件を活かしながらうまく人の手を加え、コンパクトながらも機能的な街づくりの基礎を築きました。そんな静岡市ではいまも、職住近接型で公共交通や自転車の利用が便利な「コンパクトシティ」としてその都市機能が受け継がれています。城下町のもつコンパクトな町の構成やコミュニティの連携は、これからの時代にこそ重要になってくる省エネ・省資源の技術です。先人が築いた基盤にもとづく、新しい街づくりに今後も期待が集まっています。
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