活動報告

【2020年度 第1回「環境力」クラブ会合】

開催日:2020年7月29日(水)

第1部:「環境力」クラブ総会

第2部:勉強会

2020年7月29日に、オンラインにて2020年度第1回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。

第1部は総会、第2部の勉強会では、増井利彦氏(国立環境研究所 社会環境システム研究センター(統合環境経済研究室)室長)を講師に迎え、「コロナの経験を踏まえた脱炭素社会への取り組み」というテーマでお話いただき、続いて「脱炭素、コロナを踏まえてのこれからの企業経営」をテーマに、林英夫氏(武州工業株式会社 代表取締役会長)、石川武氏(三共精機株式会社 代表取締役会長)にお話いただきました。



【2019年度 第2回「環境力」クラブ会合 見学会】

開催日:2019年10月10日(木)

会場:三共精機株式会社本社、京都大学橘会館、島津製作所本社

10月10日、京都にて、4回目となる経営者「環境力」クラブの見学会を行いました。

最初に、クラブメンバーの石川武氏経営の三共精機株式会社の本社にて、三共精機における環境への取り組みや京都発祥のマネジメントシステムKESについて、説明していただきました。「ものづくりの課題解決」を可能にする商社である三共精機では、「コミュニケーションを大切に」「地球環境への配慮」などの経営理念と、その達成に導くためのプロセスやサイクルが明確に示されていました。特にサスティナブル経営が印象的で、社員個人の成長から会社全体や地域、環境への貢献までの循環図は腑に落ちる内容でした。 KESは環境配慮のみならず会社や個人、地域社会への貢献に対するマネジメントまで考慮されているため、多角的な視点で経営に取り組めるだけでなく、会社自体の発展にも繋がるようなシステムとなっていました。

その後、京都大学名誉教授の森本先生から雨庭に関する講義を受けました。地球温暖化や気候変動によって豪雨災害の激甚化や生態系システム崩壊等の影響がもたらされている現在、雨庭などの生態系を活用したまちづくりは、これからの社会には必要不可欠な要素だと思いました。それと同時に、植生や気候、土壌、地域特性など生物の環境は千差万別であることから、地域の多様な特徴を表現できる可能性を秘める反面、一般化できないマネジメントの在り方には議論が求められます。

最後に株式会社島津製作所に移動して、社内の取り組みについてお話ししていただきました。1875年の創業時から「人と地球の健康」への願いを実現するという経営理念を掲げ、事業活動を通じた顧客・社会課題の解決などを推進しており、三共精機同様、明確な目標設定がなされていました。



【2019年度 第1回「環境力」クラブ会合】

開催日:2019年7月8日(月)

第1部:「環境力」クラブ総会

第2部:勉強会

2019年7月8日に、都内会議室にて2019年度第1回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。

第1部は総会、第2部の勉強会では、増井利彦氏(国立環境研究所 社会環境システム研究センター(統合環境経済研究室)室長)を講師に迎え、「気候変動問題の最新動向と中小企業の役割」というテーマでお話いただき、続いて「わが社の気候変動とSDGs への取組」を、林英夫氏(武州工業株式会社 代表取締役)、大川哲郎氏(株式会社大川印刷 代表取締役)からご紹介いただきました。



【2018年度 第2回「環境力」クラブ会合 株式会社大川印刷訪問】

開催日:2018年11月12日(月)
場所:株式会社大川印刷 本社・工場

今回で3回目となる、環境力クラブの企業見学会。今回は、クラブメンバーの大川哲郎氏経営の㈱大川印刷の本社・工場(横浜市戸塚区)を訪問しました。


まずは、大川氏から会社概要と氏の会社経営に取り組む理念・方針などをお聞きし、その後工場見学をしました。

氏が社長に就任した平成初頭はバブル崩壊の後、景気は低迷期にあり、経営困難な局面を乗り切ろうと苦闘している中で着眼したのが環境へ配慮する経営だったとのこと。その一つが、胆管癌の発症などが問題になっていた石油系溶剤を使ったインクの石油系溶剤0%のノンVOCインクへ切り替える取り組み。今は、藍、赤、黄、墨の4原色のインクについては全て完了していますが、この取り組みの中で環境を考える企業経営者が社員に受け入れられ、インクだけでなく印刷に使用する紙についても、国際認証機関FSC(森林管理協議会)の認証紙の使用を推進する取り組みに繋がっています。

こうした環境への取り組みは会社の経営計画の中に位置づけられており、CO2削減(2007~)はもとより、年間のCO2排出量を国内排出量取引制度「J-クレジット」を使用しての全量カ-ボン・オフセットする「CO2ゼロ印刷」の取り組み、さらには本社・工場屋根に太陽光パネル製造販売会社と提携して初期投資ゼロで太陽光発電に取り組むなど、まさに環境と経営を一体化する「環境力」を体現した経営です。

工場見学の後は、国立環境研究所の増井先生から「経団連低炭素社会実行計画での取り組み」として、最近の印刷業会と自動車部品製造業界の取組状況をお話しいただき、その話を受けて、環境文明21が今検討している“環境力ある経営”の数値化あるいは見える化の方策などについて活発な意見交換が行われました。




【2018年度 第1回「環境力」クラブ会合】

開催日:2018年7月3日(火)

第1部:「環境力」クラブ総会

第2部:勉強会

2018年7月3日に、都内会議室にて2018年度第1回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。

第1部は総会、第2部は、藤野純一氏(国立研究開発法人国立環境研究所 主任研究員/ 公益財団法人地球環境戦略研究機関 上席研究員)を講師に迎え、「気候変動の危機に対する中小企業の役割-2030アジェンダと パリ協定-」より、SDGsの国内外での取り組みの進捗状況、行政や企業の取り組み状況等について紹介され、中小企業もすべての項目ではなく、できる項目から取り組むことが提案されました。既に企業活動の中で積極的に取り組まれている会員からの質疑もあり、SDGsにどのように企業が貢献できるか、課題が投げられました。



【2017年度 第2回「環境力」クラブ会合 伊那食品株式会社訪問】

開催日:2017年11月21日(火)
場所:伊那食品工業株式会社(注1)本社

環境力クラブの企画行事である企業見学は今回で2回目となりました。今回の訪問では、クラブ会員の視察先として希望の多かった信州伊那にある「伊那食品工業株式会社」へ訪れました。

食品の製造・加工現場である工場内は衛生管理面から見学できませんでしたが、伊那食品の理念の表れた広大な敷地の「かんてんぱぱガーデン」を散策しました。

つづいて、取締役営業部長である丸山勝治氏より、人件費の考え方、企業価値とは何か、また年輪経営の具体的中身をいろいろな経営の側面を例に出しご説明いただきました。90分の講義でしたが、塚越会長をはじめ伊那食品工業株式会社全体として、「会社とは何か」「働く目的は何か」を常に深く考えていることが解り、経営者「環境力」大賞で提唱している「未来をリードする経営者の資質12項目」の妥当性を改めて認識する訪問となりました。

注1:伊那食品工業㈱は、長野県伊那市に本社を置き、寒天を中心とした製品を開発・製造する食品会社。数年前まで48期連続して販売・利益額が前年度を下回ったことがないという業績を上げた実績があり、現会長の塚越寛氏によって提唱された年輪経営は有名である。




【2017年度 第1回「環境力」クラブ会合】

開催日:2017年6月20日(火)

2017年6月20日、都内会議室にて2017年度第1回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。今回、第一部では総会、第2部では、谷學氏(オーエス・ラボ株式会社代表取締役)から、グリーン購入を例として小企業が環境経営を進める上でボトルネックとなっている状況の指摘とその改善提案がなされました。更に増井利彦氏(国立環境研究所社会環境システム研究センター(統合環境経済研究室)室長)より、カーボンプライシングについての説明や世界的な導入状況や日本におけるカーボンプライシングに関す議論等が紹介され、温室効果ガス排出量を削減するツールとしての可能性が示されました。その後と会場の皆さんと活発な意見交換が行われました。



谷學氏

増井利彦氏


【2016年度 第2回「環境力」クラブ会合】

開催日:2016年10月11日(火)
場所:武州工業株式会社(注1)本社(東京都青梅市)

経営者「環境力」クラブ発足以来の企画である“同クラブメンバーが経営する企業の相互訪問”、その第1回目を開催致しました。訪問先は、林英夫氏(第6回環境力大賞受賞者)の経営する武州工業株式会社です。

当初、クラブメンバーである林英夫氏(代表取締役)ご自身から会社概要についてお話いただくことになっていましたが、お怪我のため急遽ご子息の林英徳氏(取締役)にご案内していただきました。

はじめに英徳氏から会社概要をご説明いただき、現場である本社工場(自動車用金属パイプ部品製造工程)を見学、更に医療器用パイプ製造を担う新設の工場棟も見学させていいただきました。

会社についてのお話は、「知的資産経営」の重視、自立性を重んじた生産管理体制、IoTを活用した独自の経営システムの構築、更に持続可能な環境配慮のものづくりを伝統から学びそこで蓄積されたものをこれから先300年を見据えたものづくりへ・・・といった将来構想にまで及び、環境文明文明21が標榜する企業経営における「環境力」経営を体現されているようでした。

注1:武州工業㈱は、1952年自動車用金属パイプ部品の製造会社として創業されて以来65年着実に業績を上げ、今では医療機器部品製造の分野にも進出し高い評価を得ています。


林英徳氏により会社概要の説明 金属パイプ部品製造風景
多能工の育成に力を入れています


【2016年度 第1回「環境力」クラブ会合】

第1部:クラブ総会

第2部:勉強会 テーマ「パリ協定とその中小企業への影響」

2016年6月9日、都内会議室にて2016年度第1回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。今回第一部では、クラブ活動開始して初めての総会、第2部では、2015年12月12日に、COP21国連会議にて採択されたパリ協定を受け、その具体的内容と中堅・中小企業への影響について、専門家と皆さんと意見交換を行ないました。今後の日本のエネルギー・環境政策にも大きなインパクトを与える協定ということで、活発な意見がかわされました。

<当日プログラム>

  1. 会長挨拶 高橋房雄氏(株式会社高特 会長)
  2. 経営者「環境力」クラブ総会
  3. 勉強会:「パリ協定とその中小企業への影響」
    加藤三郎氏(NPO法人環境文明21 共同代表)
    増井利彦氏(国立環境研究所社会環境システム研究センター(統合環境経済研究室)室長)
  4. 質疑
  5. 閉会


【2015年度 第2回環境力クラブ】

テーマ:強化される気候変動(温暖化)対策と中堅・中小企業の対応

2015年11月12日、都内会議室にて第2回「環境力」クラブ会合を開催いたしました。今回は、地球温暖化対策強化のため国連会議(COP21)の開催を目前に控えて、気候変動時代を中堅・中小企業としてどう乗り越えるかをテーマに、企業としてこれからどのような対策(緩和策と適応策)を講じていけばいいのかについて、専門家から最新情報の提供、さらにはクラブ会員の方から「わが社の温暖化対策」の具体事例発表をいただき、その後皆さんと意見交換を行いました。

<当日プラグラム>

  1. 会長挨拶 高橋房雄氏(株式会社高特 取締役会長)
  2. 話題提供「気候変動時代を中堅・中小企業としてどう乗り越えるか」
    • 1)加藤三郎氏(NPO法人環境文明21 共同代表)
      「COP21を含めた気候変動問題の最新動向」
    • 2)増井利彦氏(国立環境研究所社会環境システム研究センター 「統合評価モデリング研究室」室長)
      「気候変動時代に向けた企業の取組の方向と可能性」
  3. クラブ会員「わが社の温暖化対策」
    • 1)田中正敏氏(リマテックホールディングス株式会社 取締役会長)
    • 2)大場龍夫氏(株式会社森のエネルギー研究所 代表取締役)
  4. 意見交換「中堅・中小企業としての具体的な対策(緩和策、適応策)」
  5. 閉会


【2015年度 第1回環境力クラブ】

2015年5月18日、都内会議室にて経営者「環境力」クラブ第1回会合を開催しました。

まず、会長高橋房雄様(株式会社高特会長)よりご挨拶いただいた後、話題提供「経営者にとっての環境力」として加藤三郎共同代表および金坂良一様(株式会社カネパッケージ代表取締役)にお話いただきました。
後半は「経営者にとっての環境力とは何か~環境力への思いと活用の仕方~」をテーマとしてワークショップを行い、日ごろ経営者としてご自身が取り組まれている活動と環境力をどう結びつけて発揮しているかについて熱い議論を交わしました。
最後には、それぞれの環境力についてご発表いただきました。

会合後の懇親会では、引き続き環境とご自身の活動について意見交換が行われました。




【設立集会の開催】

2014年12月4日、経営者「環境力」クラブ設立集会を開催しました。設立集会には過去の受賞者のうち17名にご参加いただきました。

本会では、本クラブ設立にあたって、会則の承認および役員の選出を行いました。また、今後のクラブの活動方針として意見交換を行いました。

本会終了後の懇親会にも多くの方にご参加いただき盛会となりました。


会長に選出された髙橋房雄氏

設立集会の様子