日本の八つの知恵

足るを知る

足るを知る、自足の心を持っていた
イラスト 足るを知る
高月 紘さん
illustration : copyright (c) Hiroshi takatsuki

「足るを知る」という知恵は、仏教や道教の教えとして、そして商人の心得として日本で言い伝えられてきました。この知恵は戦後に消費文化が発達してきたことから失われてきていますが、便利さや快適さを限りなく追い求めることで、自然環境が破壊され、人の心が荒廃していくことが問題になってきています。自然の恵みと心の豊かさを保つためにも、もっと見直していきたい知恵です。

今でも知恵がいきている!

大きくしない勇気が、経営を進化させた!
「いくら儲けても地球を住めない星にしてしまったら、なにも意味がない。」そんな思いから、山梨県甲府市にある向山塗料株式会社は、「マイナス成長」を求める企業経営に転換しました。無理なこと、無駄なことをして売り上げを上げるのではなく、無理なこと、無駄なことを省いて利益を上げる、そんな経営方針のもと、徹底して省エネ・省資源に取り組んでいます。そして、廃天ぷら油の燃料や太陽光発電を利用したり、農地を確保して社員に自給自足を促すなど、環境経営を次々と打ち出し注目されています。人間も会社も、環境資源があってこそ。その信念が、持続可能な経営の原動力になっているんですね。

これも知恵だったりする?

  • 「腹八分」という考え方
  • ワンルームでも、工夫して楽しく暮らす
  • 軽自動車が売り上げNO.1

知恵をあらわすキーワード

  • 「足ることを知らば貧といえども富と名づくべし、財ありとも欲多ければこれを貧と名づく。」往生要集(源信)
  • 「飽食、過多は、身の養いになるどころか、害になるのだ。」養生訓(貝原益軒)

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